華の香

花    沈丁花
花器   金銅花入れ

 

 コラム  21 

   

    法 句 経   第4品  54

華の香は
風にさからいて行かず
栴檀も多が羅も未利迦もしかり
されど
善き人の香は
風にさからいても行く
善き士の徳は
すべての方に香る
    
上の句につきましては、大変理解しやすいとおもいます。
栴檀は日本では、「栴檀は双葉より芳し」の譬え話があり
ますが、この栴檀は白檀をさす様です。
多が羅、も未利迦もわかりませんが、熱帯地方に生えている
香木とおもいます。

少しずつ暖かくなり、庭や、街路の沈丁花が花開き始め、
道行く人々の鼻腔を楽しませてくれます。

写真の沈丁花も今朝摘んだものですが、店の中を良い香りが
満たしております。

今日のようなコロナ禍がだらだらと続き、経済の閉塞感、
で見通しが立てにくい、その上にロシアのウクライナ侵攻の
深まり等大変な状況下です。こんな時代だからこそ徳を磨き、
積んでゆくのには絶好のチャンスかと、思います。

徳の香で満たされる世の中の到来を心がけましょう。