酒器展の出品商品 ③

明川窯黒釉角徳利

  寸法  高さ 17.8㎝ 胴径 7㎝

  時代  李朝時代  16世紀~17世紀

  状態  無疵

  容量  2合

        黒釉が良く溶けて、黒々とした艶やかな肌をして
おります。
処どころに斑状の美しい窯変が出て、お酌の手も
止まって、見入ってしまいます。

 

   初期伊万里青磁菱形盃
  
  寸法  口径 4.5㎝×5.5㎝  高さ 6.1㎝

  時代  江戸初期時代
 
  状態  無疵

三角形に草花文を型押しして繋ぎ合わせて菱形に
した盃ですが、繋ぎ目はしっかり土を足して、
補強しておりますが、その部分が青磁の色がやや薄く、
面白味を出しております。
手持ちも良く、大変飲み易く、優雅な盃です。

古瀬戸灰釉盃

  寸法  口径 6.5㎝  高さ 3.5㎝
 
  時代  室町時代末期

  状態  発掘伝世
      ニュー 2本  小ホツ金繕い2か所
      見込みの釉薬を削り取っている。

小さいけれども確りした造形で、1か所灰釉の
溜まりが色を添えております。
あまり飲めない方には、持ってこいの盃です。

手力盆(たじから)
  
  寸法  径 30.2㎝×36㎝  高さ 3.3㎝

  時代  室町時代初期

  状態  根来の朱漆はほぼ消失。
      下地の黒漆は、飴色に変色
      脚の畳付は漆が剥落
      縁に3か所のホツ

春日大社は20年ごとの式年御造替えに際し
その都度調度を新しく作り替え、それに伴い古い具は
神社関係者に下賜されるのが通例であり、すでに
嘉禎2年(1236年)にはこの記録がありますので、
この手力盆は相当早い時期に春日大社から出て、関係者
にこよなく愛なされ使い込まれてこのような美しい姿に
変身できたようにおもいます。

細い縁の立ち上がり、柔らかで繊細な入隅の縁造り。
このように薄作りの縁の立ち上がりの手力盆は今まで
出会ったことがありません。
盆の姿は、ゆったりとして、品を漂わせております。
よくよく乾いた良材を用いて造形したのでしょう。
その上に、黒漆を丁寧に塗った後に朱漆を塗ったので
しょう、無数の美しい断文がみられます。
裏の螺鈿の蝶鳥文も古いタイプにみられます。

 

 

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